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色とりどりの花が咲く街、オシャレなお店が建ち並ぶ街の中でひときは目をひく、暖かみのある赤レンガの屋根の建物。
宝塚歌劇団の本拠地、宝塚大劇場。
朝原瑠華は久しぶりに宝塚へ帰って来た。
昔この街に住んでいたけど観たことがなく結局一度も観る事なく両親の事情で引っ越した。
今日は友人と二人で宝塚歌劇を観よということになり、朝早く出たのはいいが、引っ越して以来宝塚には来たことがなく大劇場へ行く道がわからず困っていると、一人の男性が声をかけてくれた。
男性『あの…すみません、どうかしましたか?
ずっと地図を広げるみたいですけど…』
私はその男性に道を聞くことにした。
瑠華『あっ!すみません、宝塚大劇場へ行きたいんですが…』
男性は笑顔で
男性『大劇場ですか、それなら僕も行くところですよ!』
瑠華『本当ですか!!良かった』
男性『よろしければ、一緒に行きませんか?』
瑠華『いいんですか?』
男性『もちろんですよ!!』
瑠華『良かった(笑)』
と私は答えた。
男性が
男性『宝塚を観るのは初めてなんですか?』
瑠華『はい。私達、二人とも初めて観るんです』
男性『そうなんですか、あっもうすぐ着きますよ。この道を真っすぐ行けば劇場に着きます。
僕はここで失礼します。
観劇楽しんで下さいね(笑)』
と男性は言い、行こうとした時
瑠華『ありがとうございました。あっ!すみませんお名前を教えてくれませんか?今回のお礼もしたいですし。』
と言うと、男性は笑顔で
男性『後ですぐに会えますよ』と言い行ってしまった。
私は男性が言った【後ですぐに会えますよ】て言葉が頭から離れなかった。
男性に言われたとおり、教えてもらった道を真っすぐ行くと赤レンガの屋根の建物が見えてきた。
劇場の中に入ると、まるで別世界に来たみたいで何もかもが、キラキラしていてワクワクした。
開演まで時間があるから、二人でいろんなお店に行ったりプチミュージアムやレストランに行った。
いろんなお店を見てるうちに開演時間が近づいてきたからそろそろ劇場に入った。
席について、パンフレットを見ていると稽古場の写真を見て私は驚いた。
その写真には今朝会った男性が写っていた。
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