プロローグ

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俺は二階に上がりながら思い出していた……。 俺が覚醒した。 あの時を。 今から二年前の話。 高校受験に忙しかった時の話。 『塾も終わったから…家で自習しなきゃ…』 今でも勉学にたいしては真面目な方だがこの時が一番勉強していただろう。 『そんなに勉強したら頭がパーンってなっちゃうよ?』 隣の幼馴染みの光希だ。 幼稚園の時からずっとくっついている。 もはや男と女の関係を無視していて、この頃からイヤらしいHな下心も消えていた。 『それは大変だな、そうなったら光希が直してくれよ』 『さすがに頭がパーンしてから戻すのは無理だよ…』 そんな他愛のない会話。 雪が降りそうなくらい寒い夜。 光希と一緒に居れば世の中はどうでもいいかな? 平和に二人で生きて、たまにはHなことして、結婚して、子供産んで……。 あまりにも枠を通りすぎて二人ともそれを望んでいた。 恋愛には興味はない。 でも二人で生きたいな。 そんな話を昔はしていた。 .
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