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朝食を食べ終えた後は黙々と準備に取りかかり、新たな母校へと徒歩で進んでいた。
鬱だ。
行きたくない。
このままショッピングモールにでも行って、時間潰そうかな。
別に、学校で浮くのも慣れてるし。
そんな無気力な事を考えながら遅いペースで歩いていると前に困りきった様子の女の子がポツリと一人立っていた。
同じ高校の制服を着てるって事は、大方この子も同じ高校の生徒なんだろう。
面倒事はゴメンだ。
スルーしますかね。
そう決めた俺は何食わぬ顔で横を通りすぎようとした。
横目に見た彼女は、今にも泣きそうな顔をしていて。
誰かと重なって見えた。
「…あの」
「…えっ?! あ、はい。なんですか?」
「いや、困ってた様に見えたんで。どうかしたんですか?」
気が付けば声をかけてしまっていた。
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