一話 「入学式だよっ! 全員集合っ!!」

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「あ、いや、その……え?」 何で突然疑問系? 「もしかして同じ高校?」 いや、制服見たら分かるだろ。 「はぁ。 制服が同じ高校のものだし、そうだと」 「よかったぁ! 同じ高校の人が中々ここ通らなくて困ってたんだぁ!」 人の話は最後まで聞けよ。 途中で遮られたら気分悪いだろうが。 「えっと、今日入学する一年生だよね?」 「まぁ、そうです」 「よかったぁ! 途中から敬語使ってないし先輩だったらどうしようかと思ったよ。あ、私も一年だから敬語使わなくていいからね」 なんかイライラしてきた。 マイペースも良し悪しだ。 「んで、結局どうした?」 そう問うと、彼女は恥ずかしそうに頬をかいた。 よく見たら可愛いな、この子。 そこらの女の子じゃ見劣りしてしまうくらいには可愛い。 「いや、あのね? なんていうか………」 あれだけ困った様子だったんだ。 何か重大な事があったんだろう。 少しだけ同情しつつ、話を聞こうと彼女の顔を見つめた。
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