一話 「入学式だよっ! 全員集合っ!!」

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しかし後ろから肩を掴まれる。 まだ何か用事があるの? それとも嫌がらせ? ねぇ? 「失礼だけどキミの説明じゃよく分かんない。 目的地は同じだし連れていってよ!」 本当に失礼だ。 俺のあの完璧な説明を理解できない方がおかしい。 いくら可愛くてもこんなにアホだと男は寄り付かないだろうな。 仕方なしに了承した俺は彼女と学校へ向けて歩きだす。 途中何度も話しかけられたが、全て軽く流した。 不機嫌そうな顔をされたが、どうせ今回限りの関係だろう、と割り切った。 学校に到着すると、彼女は一言礼を言うとどこかへ去っていった。 学校…来てしまった。 サボるつもりじゃなかったのかよ…。 今さらどうしようもない事を考えながら入学式を受けた。 長ったらしい、先生やお偉いさんの話は少しも頭に入って来なかった。 流れるように時間は過ぎ、入学式を終えた。
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