一話 「入学式だよっ! 全員集合っ!!」

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教師が皆へ向かって挨拶をし、校内の決まり事などの説明を始めた。 一通り説明が終わると、クラスメイトを知るために自己紹介という流れになった。 出席番号順に席を立ち、名前と趣味などを、時折面白くもないギャグを織り混ぜながら言っていく。 中学時代に見知った顔も幾つかいた。 そして、俺の番が来た。 「出席番号26番、藤崎 優。 …よろしく」 周りの空気が固まったのが分かる。 これだけ愛想のない自己紹介だ、当然だろう。 俺が席に座ると、何人かが俺を見ながら小声で喋っているのが見えた。 …何て言われてるのかね。 まぁこうなるのは分かっててやったんだけど。 次のクラスメイトの自己紹介が始まり、視線が俺から移っていく中、一人だけじっと俺から目を離さない奴がいた。 …うわ。 こいつ、朝のアホだ。 同じクラスとか、嫌な予感がひしひしとする。 早く他所向けよ。 俺の願いは通じなかったのか、居心地が悪くなるほどこちらを見つめているのが分かる。 …ええいっ! 仕方なく俺は朝のアホに目を向けた。
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