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『もう見切ったって一打席目は楓の球筋の確認しただけだったのかな??それでも一打席目をわざわざ三振する必要ないしなぁ･･･まぁいっか。三打席目でわかるか。』
６回、庄栄は走者を出すものなかなか得点できない。
御堂の打撃陣も速さに慣れてきたのか楓の球には当たるが出塁ができず凡退。
そして７回の表、今度は友人にソロホームランが飛び出し再び５点差とした。
そして７回の裏ついに楓が捕まった。
３番の桧山がツーベースを放つと４番のあの男に回ってきた。
周都が楓のもとに走る。
｢楓大丈夫か??｣
｢あぁまだヘロヘロじゃないよ。だてに体力トレーニングしてないからね。｣
｢ならいいんだけど、楓変化球混ぜるぞ。ここまでストレート１本だったが、カーブとストレートの緩急も使って行こう。最後はスライダーで決める。｣
｢わかった。リード任せたぜ!!｣
周都が位置に戻った。
『まずは外角にカーブを外して。』
『了解』
ｼｭｯ･･･パシ!!
｢ボール!!｣
『カーブか･･･攻め方変えてきたかな。緩急を使って来る気だな。次は内角に真っ直ぐってところか。』
『よしよし、次は内角にストレート、これも外す。』
ｼｭｯ･･･ズバン!!
｢ボール!!｣
『やはり真っ直ぐ、となると次はもう一丁真っ直ぐかカーブか･･･真っ直ぐにヤマをはる!!』
『次は外角にストライクからボールになるスライダーだ。ストレート狙ってたら手がでるはず。』
ｼｭｯ･･･
『外角真っ直ぐ!!もらった!!･･･!?スライダー!?』
キン!!
｢ファウルボール!!｣
『危ねえ･･･スライダーもあったのか。』
『完璧裏をかいたのによくカットしたなぁ･･･ヤバイぞ』周都は焦っていた。
『緩急使ってカーブ投げるか真っ直ぐが、田山はどっち狙ってる??俺なら真っ直ぐ狙うが･･･よし楓カーブだ!!』
しかし楓は首を振る。
『えっ!?じゃぁもう一球スライダーか??まあそれもいいか。じゃぁ内角にボールからストライクになるスライダー!!』
またもや首を振る。
『真っ直ぐが投げたい･･･か。まぁいっか。全力で来い!!』
楓が頷く。
せっとポジションから渾身のストレート投げ込む。
ｼｭｯ･･･
『やべ!!縫い目にうまくかからなかった･･･』
『ストレートだ!!もらった!!』
クンｯ
『な!?変化した』
キン!!
ピッチャーゴロ。
楓は落ちついてファーストに送球する。
｢アウト!!｣
｢今のは･･･｣
真田がベンチから思わず乗り出す･･･
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