第6章 怪童の影

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前を向くと、ドリンクが買い物袋から散らばり、それを必死に集める女の子の姿が目に入った。 「唐川さん!?」 楓は思わず口にだし二人は走って近づいた。 「唐川さん!!大丈夫!?」 「藤堂くん!?何でここに??」 梨華は顔を真っ赤にして尋ねた。 「夕食まで暇だったから直木とランニングしてたんだ。一人なの??」 梨華は顔を真っ赤にしてうなずいた。 「こんな量のドリンクを一人でなんて大変すぎたろ!!全くあのバカ姉貴何やってんだよ!!」 直木の言葉に梨華は首をかしげた?? 「お姉さんって??」 楓は答える。 「あぁ、渚さんって人いるだろ??御堂のマネージャーの。こいつ渚さんの弟なんだ。ちなみに田沢監督の息子。」 「どうも田沢直木です。父と姉がお世話になってます。」 直木も自己紹介をした。 「あっ!!そうなんですか。唐川梨華です。御堂のマネージャーです。」 「知ってる知ってる。二輪のバラの一人だからよく知ってる!!」 「二輪のバラ??」 梨華はなんのことだかわからず首を傾げた。 「あっ!!いいんだよ。直木も余計なこと言うなよ。」 楓も梨華も顔を真っ赤にしている。 直木はそんな二人を見て、あることを考えつき、行動に移した。 「あっ!!そういえば俺今日の夕食当番だった!!早く帰らないと。唐川さん、この荷物御堂の部屋に持って行けばいいんだよね。俺がついでに持って帰っといてあげるよ。女の子じゃ大変だから。」 そう言うと有無を言わせず梨華の手から荷物をとり走って帰っていった。 「おい!!直木!!まったく何考えてんだよ・・・ごめんねあのバカが勝手に・・・」 梨華は顔を真っ赤にして俯いていた。 すると着信を告げるメロディーが携帯から流れた。 直木からだった。 『気を遣ってやったんだからうまいことやれ。夕食までには帰ってこいよ。今度学食奢れ(^-^)』 「あいつ・・・」 すると梨華が口を開いた。
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