第7章 公式戦

2/29
前へ
/141ページ
次へ
合宿が終わり、梅雨も明け今日も庄栄ナインは練習に明け暮れていた。 「次ショート、643だ!」 ノックをする真田監督にも気合いが入る。 ズバーン!! 「楓!!ナイスボール!!」 ブルペンからもミットのいい音が聞こえてくる。 柊マネージャーがやってきた。 「だいぶ調子が上がってきたわね。ストレートのキレも増してきたし。この調子で予選もよろしく。」 「ありがとうございます。柊マネージャー、実は見てもらいたい球があるんですが。」 「見てもらいたいって新しい変化球??」 「そうです。周都と練習してたんです。使い物になるか柊マネージャーに判断してもらいたいんです。」 「わかったわ!!投げてみて。」 「はい!!周都行くぞ!!」 楓が振りかぶる。 シュッ・・・クンッ・・・ズバン!! 「これは!?」 柊は驚いた。 「やっと使い物になる程度にはなったんですが・・・。どうです??」 柊は少し黙りこんだあと口を開いた。 「今のはSFFね。とてもいいキレだったわ。コントロールはどうなの??」 「コントロールも問題ありません。9割は狙ったコースにいきます。」 本当に信じられない。SFFはこんな短期間で取得できる変化球じゃない。ストレートと速さも球威も変わらずコントロールもできるなんて・・・。かなりの武器になる。 柊は興奮していた。 「もう2、3球投げてみてくれる??」 「はい!!」 シュッ・・・クンッ・・・ズバン!! シュッ・・・クンッ・・・バシッ!! シュッ・・・クンッ・・・バン!! 「楓くん、地区予選からお披露目よ!!」 「はい!!ありがとうございます。」
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加