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「セーフ!!」
スタンドから歓声が起こる。
ノーアウト1、3塁須川南の先制のチャンス。
庄栄ナインがマウンドに集まった。
「ごめん、迂闊にセカンドカバーに入っちゃって・・・。」
葵が申し訳なさそうに謝る。
「しょうがないさ。俺も簡単に投げちゃったったしさ。牽制入れとくんだったよ。」
楓が慰める。
「とにかく守備体型の確認しよう。バックホーム体型でいこう。スクイズにも注意しよう。」
夏樹がみんなをまとめそれぞれの守備位置へと散らばる。
打席には道原が右打席に入った。
『一球牽制挟んどこうぜ。』
楓が3塁へ牽制球を送る。
『外野フライでも一点だ。低めに集めていこう。外角低めにストレート。』
楓がうなずきセットポジションから1球目を投げた。
シュッ・・・ズバーン!!
!?
電光掲示板には144㎞の文字。
『また少し速くなったか!?』
打席の道原と周都が驚く。
『このストレートなら打っても飛ばねぇな。力で押すぞ。もう一丁ストレートだ。今度は内角低め。』
シュッ・・・バシッ!!
143㎞!!
『気合い入ってるなぁ。緩急つけてカーブ!!』
シュッ・・・パン!!
「ストライクバッターアウト!!」
道原は緩急についていけず空振り三振となった。
そしてワンアウト1、3塁となって7番の林田を迎えた。
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