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『浮いた!?』
林田も完璧にバントしたと思った。
しかし楓のストレートは異常なノビを見せ、ホップしたような感覚に陥った。
周都も同じである。
結局林田も三振し。2回の裏庄栄学院の攻撃を迎えた。
「みんなよく守りきった。いいリズムだ!!この回点とるぞ!!」
真田監督のかけ声がベンチに響き渡る。
そして打席には周都を迎えた。
「周都!!打ってぇ!!!」
スタンドから円香の声が聞こえる。
しかし周都は打席に集中しているのか反応しない。
「なんか凄いな・・・。集中力が半端ない。オーラ出してる。」
友人がつぶやく。
美咲周都。普段は落ち着きがないが、公式戦の打席だけは違う。人間が変わる。集中力が半端ない。
今日の周都の集中力は楓と夏樹も今まで見たことないほどだった。
キャッチャーの斎藤も異様な雰囲気を感じとった。
『初球からストライクは危険だ。カーブを外角に外そう。』
平山が投げる。
シュッ・・・パシッ 「ボール!!」周都は平然と見送る。
『ピクリともしないな。内角にストレートを外そう。』
シュッ・・・バン!! 「ボール!!」
『様子見してるのか??もう一球内角に真っ直ぐだ。今度はストライクで。』
シュッ…バシン!! 「ストライク!!」
『ここまでまったく動かないな。慎重なバッターなのかな。外角にチェンジアップだ。緩急をつけたこの球にはついてこれないだろ。』
平山が振りかぶりチェンジアップを投げる。
「よし!!」
周都が呟きバットを振る。
カキーン!!
!?
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