第7章 公式戦

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8番の内藤が打席に入った。 『とにかく1点でも返していかないと。フォアボールでもエラーでもなんでもいいから塁に出る!!』 内藤はチームで1番小技が得意だ。ヒットの半分がセーフティバントによる内野安打である。 周都もそれは心得ていた。 『バントが得意なバッターだ。変化球より力で押すぞ!!内角に真っ直ぐ。』 シュッ・・・ズドーン!! 「ストライク!!」 『速いな・・・。このピッチャーも緩急をつけるピッチングだからカーブを狙おう。』 しかし周都と楓は力で押す。 2球目、3球目とストレートを連投し2ー1と追い込んだ。 『4球目も真っ直ぐだ!!』 シュッ・・・キン!! かろうじて金田もカットする。 『力でごり押しかよ・・・当てるので精一杯だ・・・。』 楓がテンポよく5球目を投げる。 シュッ・・・クン!! 『スライダー!?』 バシン!! 「ストライクバッターアウト!!」 庄栄スタンドからは歓声の嵐。 9番の田中が左打席に入った。
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