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夏樹の指示通り楓はカーブを投げた。
ｼｭｯ･･･
『またスローボール･･･この位なら僕でも打てる!!』
田中は今度はカットではなくフルスイングを試みた。
!?
『カーブ!?』
カン!!
打球はピッチャーの左を抜けショートへ。
しかし打球の勢いは死んでいて、おもしろい当たりになった。
田中は全力で一塁へ。
夏樹はボールを素手で掴みそのままダイレクトで一塁へ送球した。
パシッ!!
際どいタイミング･･･。
｢セーフ!!｣
ワンアウトランナー一塁。
｢嫌なバッターが塁に出たな･･･。｣
夏樹を中心に内野手がマウンドに集まり作戦を練る。
｢とにかく足は速い選手だから盗塁には気をつけよう。機動力のチームだから何か仕掛けてくるかもしれない。｣
みんなが守備位置に戻り楓は周都のサインを見る。
打席には１番バッターの三原が入る。
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