第7章 公式戦

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「見送れぇ!!」 周都が声を張り上げる。 一成は動きを止め、ボールの行方を見守る。 三塁ベース直前でボールはファールゾーンへと転がっていった。 「ファールボール!!」 周都の好判断だ。 三原もセーフティ気味にバントしたため捕っても一塁は際どかった。 三原がベンチからのサインを確認し、打席に入る。今度は最初からバントの構え。 『こりゃあ送りバントだな。』 またも周都はストレートを要求。 楓も送りバントだと思いやや真ん中に投げた。 「走った!!」 田中がスタートを切る。 とにかく1つアウトを取ろうと一成、友人がダッシュで前へと走る。 しかし三原はバットを引き一塁線へ打ち放った。 打球は友人のグラブをかすめライト前へと転がる。 『バスターエンドラン!?』 田中は二塁を蹴って三塁へ。 三原は一塁で止まりノーアウト一三塁となった。
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