第2章 分岐点

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それからの俺はピッチャーとして成長した。 それでも失敗はした。最後の最後で打たれる、ミスする。その度に俺は仲間の言葉に助けられた。 何度も絶望の淵から救ってくれた。 それでも大人の一言でまた絶望に追いやられる。 藤堂雄斗の息子なのに… 俺は大人達のその言葉で何度も絶望を見た。 でもその度に仲間が救ってくれる。 だから俺は野球が嫌いになれなかった。 むしろどんどん好きになった。 だから俺は引退するまで続けられたのだと思う。 ソファーに座りながらあの頃のことが走馬灯のように頭を駆け巡っていた。
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