第7章 公式戦

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内野陣がマウンドに集まった。 「まさかバスターエンドランを仕掛けてくるなんてな・・・。」 周都が楓に声をかける。 「俺もバントだと決めつけて力抜いちゃったし仕方ないな。」 「とにかく4点差あるから1点やってもゲッツー狙っていこう。」 夏樹の提案にみんなも頷く。 監督もわかっているらしい。 みんなが守備位置に戻る。 周都が口にグラブを当て楓に言った。 「楓、あれ使うぞ。引っかけさせてゲッツーだ。」 楓もうなずいた。 周都も守備位置に戻り試合が再開された。 打席には斎藤が入る。 『まずは内角に1球外すぞ。2球目にSFFだ。』 楓はうなずき1球目を投げた。 シュ・・・ 「走った!!」 三原がすかさずスタートを切る。 周都はこの状況を予測していなかったため投げられない。 ノーアウト二、三塁。 ピンチが広がった。 庄栄守備陣は今度は前進守備。 周都はごめんと手を挙げる。 楓は笑顔でこれに応える。 『メンタル強くなったな。』 周都は微笑みながら状況を把握する。
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