第7章 公式戦

29/29
前へ
/141ページ
次へ
『ノーアウト二、三塁。バッターは二番の斎藤。スクイズもあるかもしれないな。カウントは0-1。1球ストライクが欲しい。』 周都は外角低めにストレートを要求した。 楓が投げる。 シュ・・・ズドーン!! 「ストライク!!」 144㎞・・・ 『速い・・・。』 周都も斎藤も同じ思いで楓を見つめる。 『あれで行くぞ!!』 周都がSFFを要求。 楓が新球を投じる。 シュ・・・ 『ストレート!!』 斎藤がバットを振る。 しかしボールは斎藤が予測していた軌道に反し、手元で沈んだ。 そして鈍い音を発して打球はサードゴロ。 もちろんランナーは還れない。 『フォークか!?それにしてはストレートとあまり変わらない球速だったけど・・・』 斎藤はこの球の正体を掴めないままベンチに戻った。 続く片平、中谷もSFFの前に凡退し、無得点に終わった。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加