第2章 分岐点

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どのくらい俺は黙りこんだのだろう。 気がつくと、父が俺の体をゆすっていた。 「楓、どうした?体調悪いのか?」 「あっごめん。ちょっと考え事してた。」 そして真田が再び口を開いた。 「どうだろう楓くん?庄栄に来ないか?私達と一緒に野球をやらないか?」 俺は静かに口を開いた。 「自信がないんですよ。さっきも言いましたが、俺は地区大会ベスト32のどこにでもいるような普通のピッチャーなんですよ。特別速い球を投げれる訳でもなければ変化球がいい訳でもない。 それは自分でもよく分かってるんですよ。 そんな自分をスカウトしに来たって言われても・・・」 真田が少し笑いながら口を開いた。
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