第3章 それぞれの決意

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俺は家に帰って父さんと母さんに話をしようと思った。そして夕食の時俺は話しをきりだした。 「父さん、母さん聞いて欲しいことがあるんだけど。」 俺は少し緊張していた。昨日あれだけ失礼なことをしておいて、やっぱり庄栄に行きたいって言ったらやっぱ怒るよね・・・ 「進路のことか??楓の好きなところに行けばいいぞ。父さんはお前を応援する。」 母さんも笑顔で頷いた。 「俺庄栄学院に行こうと思ってる。真田さんのスカウトの話しやっぱり受けようと思って・・・」 さぁなんて言ってくるかな??俺怒られちゃう?? 「おぉそうか。なら父さんから正治に連絡しといてやろう。あっ今連絡してみようか。」 あれ??それだけ?? 「楓、何ポカーンとしてるんだ??」 「いや、昨日あれだけ失礼なこと言っておいて昨日の今日でこんなこと言ったら怒られると思ってたもんだから・・・」 「あぁそういうことか。まっいいんじゃないのか??色々反抗して学んで行くものだ。人間っていうのは。ただどうして庄栄学院に行こうと思ったのか理由くらいは教えて欲しいがな。」 俺は父さんの言葉に頷いて喋りだした。 今日学校で夏樹と周都と話したこと、俺が持つコンプレックスのことで2人がどれだけ俺を助けてくれたかということ。 そして今度は支えてもらった分2人を俺が支えようと思ったこと。 話し終えると父さんは笑顔で俺に言った。 「ちゃんと学べているようだな。野球を通じてしか学べないことを。これからも色んな壁があると思う。苦しいだろうが皆に支えてもらって解決していきなさい。そして楓も仲間支えてやれる存在になりなさい。」 父さんはいつもの優しい口調で俺に言った。 俺は力強くそれに頷いた。
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