第3章 それぞれの決意

16/22

101人が本棚に入れています
本棚に追加
/141ページ
次の日の朝、俺は家から走って10分ほどの河川敷にいた。 時刻はまだ6時半。 毎朝、雨が降らない限りランニングをしていたコースの一つだ。 引退してから走ってはいなかったため、今日は軽く流す程度に走っていた。 さすがは8月。まだ早朝だというのに日差しが暑い。 河川敷で軽くストレッチをしていた。 すると後ろから声が聞こえた。 「かえでぇ~!!」 朝からこんなバカでかい声で俺の名前を呼ぶのは1人しかいない。 周都だった。 「おっはよー!!」 「朝からうるさいよ!!」 俺はいつもの突っ込みを入れる。 「まぁまぁそう怒るなって。で、どうだった??」 周都の顔はいつになく輝いていた。 ちょっとウザイ・・・ 「どうだったって何が??」 俺は聞き返した。こいつ主語がないから話しわかんねぇんだよな・・・・・・ 「何がって高校だよ!!庄栄のスカウトとまだ話ししてねぇの?? 俺は親の許可とったから後は受験のみ!!」 「あぁ庄栄か。昨日スカウトの真田さんと話したよ。たぶん大丈夫だろうな。 ちなみに真田さんが庄栄野球部の監督もしてるみたいだぞ。」 周都は顔を輝かせながら俺の話を聞いていた。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加