第2章 分岐点

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どうやらこの真田という人は父がエースを任されていたときの捕手だったらしい。 「それで俺に話しがあるんですか?」 その言葉を待っていたと言わんばかりに真田が口を開いた。 「来年度から新設校になる庄栄学院はスポーツと勉強に力をいれることになったんです。うちの学長は文武両道なんて謳っていない。スポーツが好きな子はスポーツに打ち込む、勉強が得意な子は勉強に打ち込むといった感じです。 特にうちは野球部に力を入れることになりました。 そこで色々な中学の野球部の選手を見にこの前の地区大会を見に行かせてもらった時、楓くんのお父さんにあったのです。 そして今マウンドで投げている子が息子だと教えてもらいました。 私は一目見ただけで感じました。お父さんにそっくりだと。フォームから性格まですべてね。うちに是非来てもらいたいと思った。つまりスカウトにやって来たというわけです。」
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