第5章 始動

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「みんなご苦労だった。これで試験は終了する。守備のコンバートは明日発表する。あまり変更はないがな。練習は明日から本格的に行うので今日は終了だ。気をつけて帰るように。」 「ありがとうございましたー!!」 みんなでグラウンドに一礼して部室に戻った。 「今日はテストだけだったから楽だったね。」 「そうだね。守備位置どうなるのかな??セカンドもショートも被ってるからコンバートされるかもね。」 夏樹と金沢が話していた。2人はクラスも一緒だし仲良くなったみたいだ。 周都も楢橋、三坂とバッティングについて話している。 あれ・・・俺だけ友達できない・・・ 着替えていると田沢が話しかけてきてくれた。 「藤堂!!お前ピッチャーだったんだろ??変化球なに投げるんだ??」 「変化球はカーブとスライダーは投げれるよ。もう一つ何か覚えようと思ってるんだ。」 「そっかそっかー、よしよし頑張ってくれよー。うちのエースなんだからな!!」 「エースってまだ決まってないよ。夏樹だってピッチャーやってたし肩の強い人もたくさんいたしな。まだわかんないよ。」 俺は謙虚に答えた。 しかし田沢は続ける。 「いーやエースは絶対お前だ!!だってお前頑張ってるだろ??」 まだ1日しか練習してないのに何が分かるんだよ、と俺は少し頭にきたが、黙っていた。 そんなことも気にせず田沢は続ける。 「俺知ってるんだぜ。毎朝河川敷走ってるだろ??俺ん家からあの辺見えるんだよ。俺は神坂第一中の試合見たことあるから神坂第一のエースだってことも知ってたんだ。」
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