第5章 始動

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実は卒業式の日周都は高崎さんに告白した。そして見事に成功した。 もっと早く告白してくれていたら高崎さんも周都と一緒に庄栄に行ったのにと言っていて、周都が告白に成功したにも関わらず大泣きしたんだ。 田沢を慰めながら自転車をこぎ田沢の家に向かった。家につくと玄関から女性が出てきた。 「あら直木、おかえり。あら!? ・・・直木誰よそこのイケメンはぁ!?!?」 「あぁ姉ちゃんか、こいつは俺と同じ高・・・・ブへっ」 「こんにちは!!直木の姉と渚です!!」 「あっ・・・えっと田沢と同じ野球部の藤堂楓です。」 田沢は泡を吹いて玄関に倒れている。 「楓くんね!!1年生??彼女いるの??晩御飯食べてく??アドレス教えて!!」 お姉さんの質問攻めに四苦八苦していると田沢が目を覚ました。 「ちょっと姉ちゃん!!痛ぇだろうが。三途の川が見えたじゃねぇかよ。」 「うるさい!!」 田沢の言葉を渚さんは一蹴した。 「ところで田沢面白いものってどこにあるんだよ。」 「あぁ裏の庭だよ。こっちから回って。」 「楓くーん晩御飯食べて帰ってねぇ!!」 「あっ・・ありがとうございます。」 なんとか渚さんを振りほどき田沢と庭に向かった。 そこにはテレビで見たことのあるストラックアウトの機械が置いてあった。 「うわーテレビて見たことあるわぁ。全部ぶち抜いたら100万もらえるやつだ。おもしろそうだな。」 俺の言葉に田沢は笑顔で、「そうだろ??おもしろそうだろ??俺一回も全部ぶち抜いたことないんだよ。そこで楓に挑戦してもらおうと思ってな。」 「そっか。よしやってみるか!!」 俺はグラブをカバンから出し同時にボールを出した。 「よし!!いくぞ。」 俺は順調に的を抜いていき最後の1枚となった。残り玉はあと1球。残る的はど真ん中の5番。 腕を頭の上に振りかぶって一瞬止まり、きれいなホームで腕を振り抜いた。
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