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綺麗なバックスピンがかかった硬球は真っ直ぐど真ん中に向かって直進し少しノビながら5番をぶち抜いた。
「よっしゃー!!」
田沢は大喜びで俺のもとにやって来た。
「楓すげーよ。ナイスコントロールだぜ!!」
「あぁありがと。」
するとどこからか拍手の音が聞こえてきた。
振り向くと男性が立っていた。
「あぁ親父、帰ってたのか。」
「あぁ今帰ったら渚と母さんが直木がイケメンを連れてきたと台所で大騒ぎしてたものだからな。
庭にいると言うからたぶんやってるんじゃないかと思って見に来たんだよ。
ところで君はピッチャーかな??」
「はいそうです。あっ藤堂楓といいます。直木くんと同じ野球部のピッチャーです。」
田沢のお父さんは少し考えると口を開いた。
「そうか庄栄の。とても綺麗なオーバースローだったな。玉にも綺麗なバックスピンがかかっているし、体格もいい。1年にしてはいい感じだ。将来楽しみだね。うちの直木をよろしく頼む。」
「あっいえこちらこそよろしくお願いします。そんなたいしたピッチャーではありませんけど精一杯頑張ります。」
「とりあえず中に入ろうか。そろそろ晩御飯の支度ができた頃だろう。楓くんもよかったら食べて帰ってくれ。連れていかないと母さんと渚が怒るからね。」
「ご迷惑でなかったら頂きます。」
「じゃぁー中入ろうぜ。俺もう腹ペコ!!」
そうして俺たち3人は家に入った。
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