第6章 怪童の影

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昨日の1件から田沢と仲良くなった俺は、家が近いこともあり直木とともに学校に向かっていた。 「おはよー楓!!」 「おはよう。朝から元気だな。」 「朝から上げ上げで行かねぇと学校なんて行ってらんないからね。」 ほんと周都みたいなやつだ。 今日から授業も始まり、練習も本格的に始まる。 朝イチから学力テストの結果が帰ってきて、数学は38点だったが、その他は50点を越えていたため、なんとか勉強合宿は回避できた。 そして授業も終わり俺たちはグラウンドに向かった。 「よし、みんな揃ったな。では昨日のテストをもとに全員の守備位置を発表する。」 みんな息を殺して監督の話を聞いている。 「まずはキャッチャーだが・・・周都!!お前だ。」 「わかりましたー。」 反応うす!! 監督も柊さんも周都の反応に驚いた。 「周都、キャッチャーでいいのか??」 「いいですよー。キャッチャーでもサードでもバッチリっす!!それに楓の球よく受けてたので大丈夫です。楓よろしくな!!」 「あぁよろしく頼む。」 まさか周都がキャッチャーとはな。確かに中学の時はサード守るやつが周都しかいなかったからサードしてたわけで、よく練習付き合ってもらってたし。 「それではキャッチャーは周都だ。それにあたって少し守備位置のコンバートがある。まず一成と、結城はサードに回ってもらいたい。 それと外野だが泰介がセンター、直木がライト、誠がレフト、そして弘人。すまんが外野に回ってもらいたい。お前の足の速さがあれば広い守備範囲を確保できるはずだ。そし残りの者は中学のポジションと同じだ。以上!!ではまずアップに入る。グラウンド3周だ。」 そしてランニングが始まった。
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