第6章 怪童の影

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宿舎に着いた楓達は早速グラウンドに向かった。 御堂高校の選手達はもうアップに入っていた。 「よし、みんな集まってくれ!!」 監督の掛け声でみんなが集まった。 「この合宿に入る前に1つ決めたいことがある。このチームのキャプテンだ。悪いが俺の一存で決めるぞ。・・・夏樹!!お前が3年間庄栄学院を引っ張るんだ!!みんなも異存はないな??」 「はい!!」 「よしそれではアップだ。グラウンド3周。柊マネージャー、私は御堂の監督に挨拶してくるから後は頼む。」 「わかりました。」 監督は御堂の方に向かって行った。 アップが終わりキャッチボールを行い、ノックが始まろうとしていた。 楓はいつものように走りに行こうとすると、柊マネージャーに呼び止められた。 「楓くん今日はブルペンよ。周都くんと一緒にブルペンに来て。」 「わかりました!!」 楓は周都と共に、ブルペンに向かった。 ブルペンにはすでに御堂の投手が2人投げていた。そしてなんと梨華もその場にいた。 楓は梨華と目が合い声をかけそうになったが、さすがに他校のマネージャーにそれはまずいと思い、とどまった。 柊マネージャーが口を開く。 「来たわね。今日は昼から練習試合だから肩を作っておいて。ゆっくりでいいから。最初はキャッチボール程度でいいわ。少ししたらキャッチャーを立たせたまま力をいれていって。しっかりフォームを意識しながらよ。そのあと座らせて変化球も投げて。」 「わかりました。」 俺は返事をしてキャッチボールに入った。
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