眉間にしわ

7/18
前へ
/194ページ
次へ
屋上で、パソコンをいじっていると、 屋上のドアが開いて、日下部が入ってきた。どうやら彼もさぼりのようだ。 今朝の俺を覚えてるらしく、俺の姿を見て歩いてくる。 え、なんで歩いてくるかな。個人的に関わりたくないんだけど。 きづかないふりして、パソコンを打ち続ける。 「おまえさ、陰険な事やめろよな。 そんなことしても会長に嫌われるだけってのわからないのか?」 無視、完全無視、 視界からシャットアウト。 「ま、忠告はしたからな、後は俺知らねーし。」 歩いて行く日下部を見ずに、パソコンを操作していると、扉が開いた音がして、 親衛隊の声が聞こえてきた。 「やっと一人になったね、転校生」 「根暗のくせに生意気なんだけど、」 チラリと見ると、お約束な展開が繰り広げられていた。 日下部が、親衛隊に囲まれているのだ。 会長の親衛隊ではなさそうだな… 「おい、おまえ達自分一人じゃなにも出来ないのか? しかもおまえ達に、指図して、自分は高見の見物してるあいつに従ってプライドあんのかよ」 俺を軽蔑した目で見ている。 どうやら俺が、此処にこいつらを呼んだと勘違いしているようだ。今まで日下部に集中していた親衛隊達が、俺にきづいて目を見開く。 「か、風見様?」
/194ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8863人が本棚に入れています
本棚に追加