眉間にしわ

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――― ―――― ――――― 俺と転校生の接点は、理事長と知り合いという事だ。 ならそれつながりか? とにかくあいつにはちかずかないでおくか… 寮に戻り、服を着替えて、学園から外に出ると、 裏町通りの、ひっそりとした、地下にある喫茶店に歩いて行く。 薄暗い階段を下りて、扉を開けると、 そこにはバーテンダーのおじさんが、コップをふいていた。 「如月、調べて欲しい事がある」 如月と呼ばれたバーテンダーは、コップをふきながら疾風に顔をむけた。 「なんなりと」 「日下部猛という奴と、俺がいつ、何処で出会っているのか調べてくれ。 俺はほかにやる事があるし、かといって、自分の状況は常に熟知しておきたいからな」 「了解しました。」 如月は直接会って話さないと、なかなか仕事をしない。電話だと、本人だと言いきれないからだ。 マフィアはかなり難しい世界で、 その頂点にいれば尚更。 あ、俺跡取りになるつもりはないけどな。
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