近寄んな!

2/23
前へ
/194ページ
次へ
信一と俺は有意義に話をしながら喋っていた。そう、アレが来るまでは。 「疾風!今日一緒に昼飯食おうぜ!」 変装をといた日下部がそこにはいた。 教室に入って来て、俺と信一に近寄ってくる。 教室の外で、びっくりしたような顔で、会計の尾杉と田嶋が見ている。 「嫌です。」 「何でだよ、遠慮する事ねーぞ? 俺おまえが本当は良い奴だって知ってるし!」 尾杉が慌て入ってきて、俺を睨みつけながら日下部を引き寄せた。 「ちょ、何すんだよ!」 「だまされるな、猛! あいつは何か企んでんだよ、おい、猛に何かしたら、ただじゃおかないからな。」 田嶋はニヘラっと笑っているけど、威嚇している。 チャラチャラしている格好で、 結構遊んでいるこいつも、 田嶋は恋愛とまた別に、日下部を気に入っているようだ。 「わかりました。 では信一、食堂に行きましょうか」 「あぁ、」 立ち上がって歩いて行く俺を、 「なぁ、待ってくれよ」 と、日下部に呼び止められたが、無視して出て行く。 待つわけないだろ。関わりたくないのに。 生徒会の奴ら絶対誤解しそうだよな。 つーか空気よめっての、 テメー生徒会の奴らと食うんだろ? 俺がいたらどうなるかわかりそうなもんだが。
/194ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8864人が本棚に入れています
本棚に追加