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山城はあまり反論しないタイプなのであろう。その方が事態は丸くおさまるという。
口下手なのかもしれない。
「会長、山城さんにかける言葉は有難う、と謝罪でしょう。」
何処までも意外な疾風の発言に、反応に困っている。
「部外者と言うなら、そこにいる日下部も部外者でしょ。」
突き放された言いかたに、日下部は顔をしかめた。
神山会長は動揺しているが、
それを隠して反論する。
「猛は此処にいる生徒会全員が承諾している」
「何の為に?」
「何のため何て関係ないだろ。俺様が猛にいろと言ってるんだ。」
「馬鹿ですか、貴方、
生徒会室は、生徒会業務をする所。日下部猛はその業務に役立つ所か邪魔をしている。
全員承諾しているから良い? 馬鹿も休み休み言って下さい。」
「お…俺……」
自分をせめるような表情をしている日下部に、会長を馬鹿呼ばわりした事に驚いていた
生徒会一同は、
自分達にちかづく猛を嫌っている親衛隊隊長が、猛を傷つけるために言った発言だと解釈して、口を開こうとした。
「勘違いしないで下さい。
俺が今、非難してるのは生徒会会長と副会長、会計です。
日下部猛の被害は、そう言った特別扱いをゆるした結果にあるわけですから。
日下部猛も迂闊でしたが、何より、
貴方達が馬鹿過ぎだと言ってるんです。」
「な……
親衛隊使って汚い事してるおまえに…」
混乱しすぎて
動揺している尾杉がかろうじてそう言うと、常日頃から思ってきた事をせっかくだから言ってしまおうと、疾風は口を開く。
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