二話

2/4
前へ
/39ページ
次へ
今日は新学期。クラスわけの紙が貼られている。 「あ、僕は優真と同じクラスだ。和沙と離れたね。」 「本当ねー。ちょっと残念。」 ちらりと和沙は優真を見て、そう言った。やっぱり好きな人と同じクラスになりたいよね。 「…そうだな。でも、昼飯はいつもの屋上だから問題ないだろう」 ちょっと落胆した声で、でも平静を装って優真はぶっきらぼうに言った。 …僕は、和沙には悪いけど、優真と同じクラスになったことを喜んでいた。 (…でも、やっぱり和沙と代わってあげたいなぁ…) 確かに僕は優真が好きだ。でも、和沙だって大切だ。 2人が落ち込んでいると、自分そっちのけで助けてあげたくなる。 (…損な性分だよね…。)
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

71人が本棚に入れています
本棚に追加