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「…親父さんに聞いた。お前、もう…一年も生きらんないだって…」
くしゃりと顔を歪めて優真は涙ながらにそう言った。
僕はそんなこと聞いてないし、頑張って病気を治すつもりだったから、びっくりした。
でも、なんとなくわかっていたような気がした。
「…優真、大丈夫。僕は最後まで諦めないよ。」
「…嵐…」
「ほら、泣いてたら和沙に呆れられるよ?せっかく男前なんだから。」
ぽんぽん、と優真の頭を撫で、僕はいつもの調子で茶化す。
「あ、そうだ!!告白の返事、どうだったの?気になるなぁー?」
「…うまく、いったよ。お前のおかげだ。」
「そっか、そっか!!いやー晴れて本当の夫婦になることは遠くないのか!!やるねぇ、ダンナぁ!!」
僕がいつも通り過ぎたのか、優真は泣き止み、クスクスと笑った。
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