ある街の片隅にて

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店の時計が朝の6時を示している。 皆片づけを始める。少女を相手に中年の男は5時間粘った。65万突っ込み、そして15万残った。 前田が静かに客の隣に立ち、丁寧に頭を下げて静かに言う。 「お疲れ様でした。お客様時間となりました。」 「もうワンシューターさせろ!今きてんだ!」 わめく客に前田は静かに一歩近づき、なにかを耳打ちをした。その途端客は席を立ち 「おい!清算してくれ!」と叫んだ。 そして、男は前田と共に現金を受け取り、店を出た。 少女は客の後ろ姿を見送ると、無言でテーブルの上の整理を始めた。  
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