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そう感じた瞬間、オレの頭の中で一気に何かが弾けた音がした。
「穂波っ…!!穂波はっ…!?」
気付いたら、そう叫んで、勢い良く身体を起こしていた。
頭が冴えてきたオレの耳に聞こえてきたのは……すすり泣く声。
ゆっくりと、顔をそちらに向けた。
亜紀が、泣いてる。その背中をさすりながら抱いているのは、亜紀の恋人の早部君。
それから……お義父さん、お義母さん、穂波の姉家族。
そして――隣のベッドに横たわるのは、…穂波だった。
「…ほっ…ほなみ…っ!!」
状況が理解できず、混乱したオレはベッドから転がり落ちそうになった。
それを間一髪で、医者が支えた。
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