最後の時間

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* * *  …目が覚めると同時に、全身に激痛が走った。 「つっ…」 「おっ、お兄ちゃん!?」 うっすら開けた目を彷徨わせると、視界には真っ白な天井と、妹・亜紀の顔が映った。 「先生っ…!お兄ちゃん、目が覚めました…!!」 亜紀がそう叫ぶと、何やら周りががやがやと騒がしくなった。が、それもどこか遠くに聴こえた。 「…うん……脈も安定してる。 お兄さんは…もう、安心して大丈夫ですよ」 「お兄ちゃんっ…」 ここは…病院なのだろうか…。  
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