最後の時間
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* * * 「…わぁ、見て見て圭ちゃん!夕日、すごく綺麗!」 バルコニーに出てはしゃぐ妻の声に、オレは眠たい目を擦りながらゆっくりと立ち上がった。 「えー?あーうん、綺麗だなー」 「何よ、その気持ちのこもってない感想。 ほらほら、もう眠いなんてもったいないわよ」 口を尖らせ、妻はオレの方へ来て腕を掴むと、ずるずるとオレをバルコニーに引きずり出した。
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