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「私、次は世界一周旅行したいなぁ」
「……え!?」
驚くオレを見て、穂波はいたずらが成功した子供のように笑った。
「うそよー。…でも、半分ほんとかな。
いつか圭ちゃんと、世界のいろんな国を旅行したいな…」
沈む夕日を眺めながらそう言う穂波は、何だか遠い目をしていて…オレは、夕日が映る彼女の瞳を凝視してしまっていた。
「…うん……わかった。約束する。
二人で、いろんな国に旅行に行こう」
「ほんと?」
「うん」
真面目な顔で頷いたのがおかしかったのか、穂波は笑いながらオレの手を握った。
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