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それを“恋”と呼べるものなのだろうか。 昨日の由美の言葉が頭をよぎる。 私は、恋をしてしまった。 それが、確信になったのはあの時。 家族全員が、久しぶりに揃った日だ。 その日は、久しぶりだからと、外に食べに行った。 私は、うれしくってうれしくって、夜も寝れず、 学校も早く終わらないか、時間ってこんなに長いものだっけ、と そればかり考えていた。 朝、あなたを見れなかったことに落ち込みもせず、 いなかったことに疑問も持たず、 ただ、家族が揃うことに浮かれていた。 そして、 家族みんなが揃った、その席に あなたがいた。
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