猫が、やって来た。

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  「おい、起きろ」  尚も少年を揺さぶると、彼はようやく目を開ける。 「ぶふぁぁーー…ぁあ、よく寝た。あ、何?アンタ、ここん家の人?」  盛大なあくびと伸びをかまして、悪びれもせずに少年は言った。 「そうだけど。何だよ、誰だお前?」 「え?オレ猫だし」  ――猫?  ネコ?  cat? 「何言ってんだ?猫って…名前か?」 「はぁ?アンタ、猫知らねぇの?ニャーって鳴いて可愛いくて憎めない、猫だよ。ネ・コ!」  
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