鈴ノ崎紗月の憂鬱

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午後5時58分 廃ビル内部 後2階か…間に合ってくれよ… キュイイイイン …草刈り機? 嫌な予感がする。 「さぁーて。何処から切ってやろうかなァ!」 「止めて…ください…お願い…します…」 「もう遅いぜェ…俺はお前を殺さなければ気が済まなくなったからなァ。」 キュイイイイン 「せめて楽に死なせてやるよォ…首からッ!」 「嫌…嫌ぁ…死にたく…ないよぅ…」 「お前が悪いんだ!お前がァ!」 バンッ 扉を開く音。 「よぉ。随分エロい事してんじゃねーか。俺も混ぜてくれよぉ。」 「誰だテメェ…」 「解剖実験ですかぁ?俺、実験大好きなんだよなぁ~。」 「誰だって聞いてんだァ!」 「んー。正義の味方ドキュンマン参上!ってか?」 「テメェ…ふざけてんじゃねぇぞ…」 「おい紗月。そんな所で寝てると風邪ひくか、そいつに変な事されるぞ~。それとも俺がやってやろうか?」 「…馬鹿…」 「イッツ!ショーターイムッ!」 俺は走り出す。 犯人に向かって。 「調子に乗るなァ!」 犯人も走ってくる。こちらに向かって。 犯人は草刈り機を唸らせる。 さすがにナイフじゃリーチ的に無理か。 んじゃ、こっちで行くか。 俺は懐からエアガンを取り出す。 弾は装填済み! 「届け!俺の魂!」 バン 「とか言ってみたり。」 「が…ガァァァァァ!」 「ありゃ、心臓目掛けて撃ったんだけど…目に当たっちゃった。…マジでゴメン。」 「ギャアアアアアァ!」 犯人は草刈り機を投げ捨て、自分の目を押さえる。 「皆もエアガンは人に撃っちゃ駄目だぞ☆うわ危ねっ!」 草刈り機が飛んできた。 「畜生ッ!」 田中雅人は懐からナイフを取り出した。 「オイ!コイツを殺されたく無かったら武器を捨ててそこでじっとしてろォ!」 ナイフを紗月の首に向ける。 「いいぜ。殺せよ。」 「…え?」 紗月の口から声が漏れる。 「私…信じてたのに。」 泣きぼくろの上を本物の涙が流れる。 「お前が悪いんだからなァ…」 田中雅人は軽く紗月の首を切る。 「うお!?嘘だろ!?普通切らねぇって!」
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