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「わ…分かった。武器捨ててじっとするから。落ち着け。な?」
俺はエアガンを落とし、両手を上げる。
カチャ
「よーし。そこでじっとしてろよォ…」
俺の手札
逃げる
賭けで撃つ
賭けで草刈り機投げる
賭けでナイフ投げる
大人しくする
話し合いする
どうすんのよ俺!
ここは平和に話し合いするで行こう!
「な…なぁ。お前、これからどうすんの?」
「ここから逃げる。その後はそれから考える。」
「どうせ逃げるなら早く逃げてくんないかな…手が疲れてきたんだけど。」
「言われなくても。」
田中雅人は入り口の方へ_いや、出口か?
田中雅人が俺の横を通る。
「不意打ちだぁ!」
俺は草刈り機を拾って田中雅人に向ける。
「「武器を捨てろ!」」
ハモった。
「コイツを殺していいのかァ!?」
「お前を殺すぞ?いいのかァ!?」
キュイイイイン と草刈り機を唸らせる。
両者沈黙。
だが、確実に田中雅人のナイフが紗月の首に近付いている。
プツッと皮の破れる音。
紗月は気絶している。 いつしたんだ?
ここで武器を捨てれば別の場所で紗月は殺されるだろう。
やはり…ここでコイツを殺るしかねぇか…
途端、田中は紗月の首に近付けていたナイフを紗月の左胸に突き刺した。
飛び散る鮮血_
ぶっ飛ぶ思考。
俺は反射的に田中雅人の右手を切断した。
「ウガァァァ!」
考える前に体が動く。
キュイイイイン
ザクッ
左手
紗月が地に倒れる。
キュイイイイン
ザクッ
右足
キュイイイイン
そして左足
「ぎゃぃぇぁぁぁあぇぁぅぅぇぃぃぉぃぁ!!!!!」
田中雅人はよく分からない叫び声を上げた。
「お前を殺せばこいつは助かるんだな。」
過去の記憶が蘇る。
「紗月を殺した罰だ。お前が紗月を殺したのと同じ殺し方で殺してやるよ。」
俺は田中雅人の首に草刈り機を近付ける。
「や…止めてくれェ!」
キュイイイイン
ザクッ
コロコロ
俺は草刈り機を止める。
田中雅人が俺を睨んでいる。
正確には田中雅人の顔が だが。
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