鈴ノ崎紗月の憂鬱

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午前8時50分 レストラン レジ 案外美味かった。 そしてレジ打ちは例の女性である。 「あのオムライス、結構美味しかったですよ。」 「ふーん。そりゃあ良かった。…当たり前だろ。美味く無かったら店に出すかっての。」 愚痴が聞こえる… 「…何かヤバい物でも入ってたんですか…?」 「いや、あれは普通のオムライスだ。」 「じゃあ何であんな事を?」 「そんな事どうでもいいじゃないか。それより、鈴ノ崎さんの娘さんだっけ?今かなりヤバい状況だと思うよ。 ま、私には関係無い事だ。」 「それってどういう…」 「…行けば分かるさ。急がないとヤバい事になると思うよー。」 半信半疑だが、行って損は無いだろう。 俺は1000円札を出す。 「ヒュウ。学生なのに持ってるねぇ。てっきり食い逃げかと思ったよ。」 「…急いでくれませんか?」 「あいあい。これお釣り。毎度ありがとうございましたー。またの御来店をお待ちしておりまーすっと。」 相変わらず適当だな… そして俺は紗月の病室へ向かう。
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