鈴ノ崎紗月の憂鬱

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午前7時40分 外出 「いつもより20分も早いけど、ゆっくり行けばいいか。」 俺はカバンを持って登校開始する。 あ、まずは紗月を迎えに行かないと。 10分後 「ゆっくり歩いても10分前か…インターホン押しても怒られないかな…」 俺は少し考える。 「まぁいいか。」 それにしてもコイツの家はいつ見てもでけーな… ピンポーン ガチャ 「え、もう来たんだ…10分ぐらい早くない?」 コイツが紗月である。 金銭感覚が麻痺してて金持ちで“おぜう様”である。 あれ、金の話しかしてなくね? まぁいいか。 コイツの先祖はかなり金運が良かったらしい。 噂では米騒動が起こる3日前に買い占めていた米を売ってかなり儲けたとか。 その人の子は金を使うよりも貯めるが好きな人で、腐る程ある金を最小限しか使わず貯めまくったとか。 「その様子だと、まだ準備できてないみたいだな。」 紗月はかなりマイペースである。 10分前なのにパジャマって… 「うん…。ちょっと待っててくれる?」 「ちょっとだけだぞ。」 「…ありがとう!」 満面の笑みが愛らしい。 「あ、絶対に覗かないでね?」 「分かったから早く着替えてこい!」 「う…うん。」 ガチャ え、文字だけじゃ紗月の容姿が分からないって?仕方ないな… 紗月の容姿ねぇ… 髪の色の比率が 茶7:黒3 ぐらいかな。 長さが…えーと、肘ぐらいかな。 因みに巻き毛。 身長は結構でかい。 172cmの俺より5cmぐらいちっちゃいか。 そういや左目の下に泣きぼくろがあったな。 性格はマイペース。とにかくマイペース。 普段はあまり明るく無いが興奮すると明るくなる。 この前の動物園はマジでヤバかった。 …ちなみに付き合って無い。 幼なじみでも無いしな。 長い付き合いだけど。 幼稚園からだったか。 あの頃はよく泣かせたなぁ… 弁当のエビフライ取ったりして。 あれ、これ幼なじみじゃね? ガチャ 「…お待たせ~」 今見ると、大きくなったなぁ… 俺はしみじみする。
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