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結局、永崎せ…じゃなくて、亮太くんに課題を手伝ってもらったおかげで、下校の放送が流れる頃にはすっかり完璧な解答ができあがっていた。 しかもただやるだけじゃなくて、すごく理解が深まった気がする。 「俺、一応理系だからね」 そう言って、彼が組んでいた足を組み替えた時に、ブレザーの間からキラリと光るものが見えた。 「え、Sクラス……」 「え?ああ、これ?」 光るネクタイピンを指差している彼に、私はコクコクとうなずいた。 「言ってなかったっけ?一応、3年Sクラスだよ」 一応って…Sクラスって超エリートじゃないですか……。
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