君と流れ星を。２

①‐５

寮生じゃないけど、寮でご飯って？

「バレないでしょ」

いや、まあ、多分バレないけど……。

とことんマイペースな人らしい。

よくわからない間に、一緒に帰って、一緒にご飯食べることになってるし。

さらに、早く行くよ、なんて急かされて教室を出て、オレンジと影の世界になった廊下を進んだ。

だけど校舎を出ようとしたところで、私の足はピタリと止まる。

そこにいたのは先生と真由ちゃんだったからだ。

２人はこっちには気がつかない様子で、何か少し話してから、真由ちゃんがお辞儀をして去って行った。

たったそれだけ。

たったそれだけのことで、

先生は先生で、私だけの先生じゃないっていうことをあらためて実感した。