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「じゃあ今日はそろそろ撤収」 先生の声で望遠鏡を片付け始める……と言っても私はライトで照らす係だけどね。 今度澤田くんに教えてもらおっと。 片付けが終わると、先生を先頭に車まで戻るための細い道を下る。 突然左手をぐいっと掴まれて、私は声を上げそうになる。 だけど、こんなことするのは彼しかいない。 「亮太くん、やめて」 私は小さな声と強い口調で言う。 「合宿最終日までにしてあげるよ」 「え?何が?」 「俺の命令を聞く期間」 命令……。 「期限が来たらデータ消してあげる」 .
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