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先生たちと別れて、学校を出る。
日が落ちた後の紫色の風が、静かに私を撫でて、髪とスカートを揺らした。
私はそっと唇に指で触れて、さっきのキスを思い出す。
『樹くんにとってね、自分が先生であることってすごく大事なの』
……先生、私、守るよ。
先生のこと。
絶対守る。
亮太くんにちゃんと話してみよう。
きっと何か彼には目的があるはずだもん。
決意を秘めて、寮に戻った。
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