2267人が本棚に入れています
本棚に追加
部屋から出ると、もう校舎の中はかなり薄暗くなっていた。
「で?なんでここにいたの?」
表情を見なくてもわかる。
先生、怒ってる……。
「なんでって言われてもなぁ。若気の至りかな。
先生もわかるでしょ?」
「亮太、あのなぁ……」
飄々とした態度に先生もちょっと呆れている。
「じゃあ、ま、そういうことで。先生助けてくれてありがとうございました」
私は何か先生に言いたいのに言えなかった。
何を言っても、どう繕っても、言い訳のようにしか聞こえない気がして。
最初のコメントを投稿しよう!