君と流れ星を。２

①‐９

こういう時に限って体育館に移動する途中で先生とすれ違う。

「いっき先生！どうしたんですか？」

千尋、声かけなくていいよー！

「ん、忘れ物したんだ」

あ、目、そらされた……。

やっぱり首筋のあれに気付いてるんだ。

もう嫌われちゃったのかな。

もう先生の彼女じゃなくなっちゃうのかな。

その後、体育の中で唯一得意なバレーボールもどんなことがあったのか覚えていなかった。

そんなに動いていないのに胸が苦しくて、少し息苦しい……。

千尋に「いい加減、保健室行ってきなさい」って怒られて、仕方なく保健室の前までやってきた。