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わけがわからないことに感心している私の前を通り過ぎて、いっき先生は保健室を出て行った。 その間にゆかりん先生は真由ちゃんの様子を確かめて、ベッドの周りのカーテンを閉める。 「宮田さん寝ちゃったみたいね」 好きな人と話せて安心して寝ちゃったのかな。 なんて、またそんな風に考えると、頭がズキンと痛んだ。 それに心臓がきゅってなって鼓動が早い。 「えっと名前教えてもらえるかな?」 「あ、2年の藍原です。クラスは宮田さんと一緒です」 先生はメモ用紙に私の名前と学年を書き込む。 「それで、藍原さんはどうしたの?どんな風に具合が悪いか教えてくれる?」 .
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